そこからが、沼

闇金ドッグスの安藤忠臣によって山田裕貴の演技沼にはまってしまった人間の走り書き

鬼は誰なのか(闇金ドッグス5)

実は闇金ドッグス5は
1234飛ばして67飛ばして9
と5と8は飛ばして視聴していた人間です
それは重い話だから、後回しにしとこうと思って(不純な動機)


どれもこれも重いんですが
改めて5を見ると
重いけど、一番好きかもしれない
闇金ドッグスらしいというか
飛ばさないで順番に見たほうがいい、忠臣の魅力にズブズブハマっていくし
司の成長がすごく見える、忠臣先生はスパルタだけども
要は飛ばして見ちゃダメだよって事ですな


今回のストーリー実際にある状況というか明日は我が身だろうと思ってしまう


独身で子も歳になり親も歳になり老老介護の状態
仕事と介護に追われ、仕事もままらない状況により
日に日に容態が悪化してゆく認知症の症状
そして職に直ぐに就くことが出来ず経済的に困窮してゆく
そして、ついに闇金に手を出し
出会った悪徳業者に生活保護不正受給の提案をされ
うまい話に乗せられ、生活保護を不正受給するも
騙されて半分手当てを取られてしまうという(通帳も持ってかれてる)

 


日本に住んでいる上で、凄く考えさせられる内容でした


破滅的な日々を進んで行く債務者と
冷酷に取り立てをする闇金2人なんですが


本作中、弱者(債務者のおじさん)を目の当たりにすると非道になりきれない司に
どんな相手であれ非道になりきならければならない、というように司に喝を入れる忠臣
(この巻、忠臣は微妙に矛盾している感じはある)
債務者を平等(フェア)に扱っていない
司には冷酷になれという様にキツく当たるが、忠臣さん自分は、どうなんだよとなってしまう部分がある
だが、そこが安藤忠臣なんだよなぁ。


学生なのか新卒くんが返済に来たシーン
「金は用意できたのか!!ほらな、交通事故の示談金は鉄板だったろ」
のくだり忠臣の声のデカさ威圧感あるよね
もはや忠臣カタギでも闇金融業者でもなく、この喋り方はカツアゲしているチンピラ感がある
相手が(学生なのか新卒くんなのかわからない)子供?なので忠臣なりの優しさを感じてしまう
そして
この前のシーンで

「返せねぇのはテメェの都合だろ!!親に泣きついてでも工面しろよ」

と電話で取り立てているので
母ちゃんに交通事故の示談金と称して用意させろと提案しているというのがわかる訳で


忠臣は返済方法というか、完済方法を提案しているという
このシーンで、忠臣は客を選んでいる(完済させる人間と、あえて完済させない人間)、
というのがわかるわけで
(闇金らしくなったという事なのか)
これは明かに忠臣なりの、子供だからという理由での救済だったと思うんだけど
子供は、捨て台詞を吐いて去っていくという(そこが子供なんだが)
心が死んでるような忠臣の表情が、この裕貴くんの表情スゴイ好きなんだけど。キレてる忠臣に見えなくもないんだけど
絶対、傷ついてるよね。一番安全な方法での完済方法教えて完済したのに、なぜ感謝ではないのか
ちょっとよくわからなかったよね。忠臣、かわいそう。
キビマキの「嫌われてるな」からの
「仕事だからな」と言う忠臣にしんみりする
(あっやっぱり、傷ついていそうじゃな…い?)


この巻だけ登場のエセ外人アフロのキビマキが凄い、いいキャラなんですよね
忠臣の心をいい意味でかき乱しているというか
司とは違うタイプのカタギの一般常識を持った人間というか(忠臣に刺さる言葉を投げてくる)


順番前後するんですけど冒頭で
キビマキだけ新事務所の玄関にいる時に近所の組合みたいな人達が大勢でカチコンできてタジタジになったところを
忠臣が気迫で追い返すというシーンがあって
キビマキは、それに助けられた訳で
忠臣はキビマキからお礼を言われて
満更でもなさそうなのに無表情の忠臣の裕貴くんの目の動きがだな、ちょっと視線が迷子になって居て
嬉しい動きしてないか?って、なってなったりするんだよね
(裕貴くんの目の演技ぃ忠臣ぃヤバイ、どぼん沼に落ちた)

 


そしてもう一つの見どころ
殴る以外の取り立て方をするラスファイ2人というのが
酷い』だけではなく、このシーンの重要性を感じさせてくれるという
いや、酷いんですけども


その酷い方法というのが
水責め」なんですけど(殴るじゃないのは職にあえてついていないから直ぐにに職に就いてもらえないと、こっちが困るだろだからなのか)
司は信頼して貸したのに返済に来ず挙句逃げていた
「騙された」というのが強い
「テメェ俺を騙したのか!」というの台詞で
返済されないよりも、騙されたの方が強いんだよね司は(冷酷になる為に自分に言い聞かせてやってそうではあるかも知れない)


メイキングで
机の上に乗って腕まくってる忠臣から
忠臣は机の向こうで座ってるに急遽変更されて


司が債務者の顔を水桶に突っ込んでる
とキビマキが横で見ている図


スタッフ役者さんが必死で監督の言う内容通りに合わせていくシーンがあって非常に興味深いメイキングシーンだったのです


そして、キビマキが
騙されたんですと言う債務者のおじさんに
見かねて財布からお金を出し、おじさんに放るが
「それで、そいつの明日が変わんのか!」
と忠臣が声を荒げる
(あの忠臣が、取り立てる以外に他人に対して声を荒げる)
このシーン初見は、困惑した
だって椅子くるくる揺らしながら
静観してると思ったら


冷静じゃ、ない


この、机の向こう側の司と反対側の忠臣という図がなぁ
部下が行なっている拷問を座って静観してるシーンは


ガチバンNG2で二回も登場するわけなんだけどね
それを思い出さしてくれるんだよね(ああ、こいつは組長だったなと)
でも、その2シーンとも
忠臣さん御乱心状態なので(忠臣の心が読めない人間なので誰か教えてほしい)


・忠臣の部下が逃げた中国籍の女性を椅子に縛って暴行している(斗氣雄が事務所やってくる、忠臣も事務所に帰ってくる)


・次郎さんが、納品予定の商品(中国籍の女性)を逃した斗氣雄をボコってどこに言ったか吐けと言っているシーン


この2シーン通ずるものがあって
忠臣めっちゃキレてるんですけど
これ本当は自分に苛立っているのかなって思ってしまう訳で(個人の意見としては、どう捉えるかは万別だと思います)
なぜかというと
組長である以上、逃げた者には制裁をと
行う事には非道にならないといけないというのはあると思うし(それが女で妹と同じ歳くらいの人間だったとしても、闇ド1で明かされる忠臣に妹がいる事実を見ると御乱心するのは斗氣雄が急にやってきて過去を喋り始めたからだけではない気がするんだが考えすぎかな)
部下の責任=上司である忠臣の責任なんですよね
次郎さんに当たってるけど、次郎に任せっきりにしていた自分に苛立っていると思ってしまう訳で


自分の都合の良い方に物語をくっつけたい気はするんですが


闇金ドッグスの安藤忠臣はガチバンウルトラマックスからずっと生きている訳で
その過去をずっと引きずっていて欲しいし
まだ年齢的にも昔じゃないので
まだ闇金業に関しては未熟な人間だと思うんですよね
その未熟な部分がどう変化していくのかが闇金ドッグスの面白いところ


だって忠臣は非道な闇金であり
どんな方法ででも返済をさせる(
事故に見せかけて保険金を提案するような人間です)


なのに、あの言い方は
搾取する側の人間の言い方ではないように聞こえる


おじさんは生活保護の不正受給という甘い誘いに誘われ半分は管理会社に搾取された事実と
働けるくせに、わざと楽しようとしたんだろう感が否めない
闇金でお金を借りたという自分の甘さを悔い改めろ


と言うふうに聞こえるし


怪しいなと思いつつも司にGOを出してしまった自分にも苛立っていそうだなと
(メイキングで玄徳くんと裕貴くんが
司と忠臣のアイコンタクトについて
債務者のおじさんは、生活保護の不正受給と認知症の母ちゃんの年金と日雇いで返済できるというが
司が追加融資していいのかの判断に悩んで
忠臣を見る、キビマキも見る
忠臣は生活保護の受給書が偽造じゃないかなのか凄い読んだり見たりしている
何も言わないから忠臣のGOサインなんだろう(忠臣的にはどっか引っかかってるけど)
というシーンらしい
凄い悩んでいた裕貴くんと玄徳くん、ほんと1シーンに役者さん達の
意見と役者魂の結晶が詰まっているんだよ
ほんと視聴者からしたら、そんなに悩むシーンなんだってなるけど
(玄徳くん、いつまでも待ってるから
悔い改めて帰ってきてほしい、絶対誰かにはめられた感が拭えないが、彼にも非はあるんだよな)


闇金ドッグスのズブズブファンならわかるはずだ
忠臣の無言にどれだけの含みがあるのか
そして根っからの善人の司には人を疑う目がない
(これは忠臣がガチウルの時からずっと持ってる宿命だと思うんだけど、
西口の兄貴に言われたよね腹の内を読めと
そして闇ド1の時に思い知ってるはずなんだけどね
カタギが全員が約束を守るヤツではないと、
でも弱者や見た目で、こいつは大丈夫だろうと鷹を括っている部分あると思うんですよね忠臣は
そういう意味でも根が素直って、こういう事でいいのか元木監督
そして、非道の中に潜んでいる忠臣の情は人情に熱い部分もあり
どこまでも弱点の部分そういう部分が闇金ドッグス6でも全開に見えるんだけど
いつか身を滅ぼしてしまいそうな感じがするけども、忠臣的には本望でありそうな気がする)

 

 


・債務者のおじさんが
困窮している状況の挙句騙され
更には闇金で利息は嵩んで行くという状態に
「神様っているんですか‥‥
ここは地獄か」
言う台詞
「ここは地獄か」というのは、忠臣にとってどう響いたんだろう


西口の兄貴を弾いた時から(一度人を殺めた時から)
今も地獄を生きてるのではないかと思ってしまった


・冒頭あたり、恐らく、忠臣自ら提案した策で完済させた学生くん(新卒くん)に
「安藤、バーカバーカ、テメェ地獄に落ちろ!!」
と捨て台詞を吐かれる


・中盤に司が返済を待ってあげようとするところを
忠臣が後ろからやってきて、おじさんからお金を取り上げて
キビマキが、忠臣と司を
「お前ら鬼だな」って言うのに対し
忠臣が

「金借りる時は感謝して返せなくなると逆ギレする、どっちが鬼だろうな」
と言い返す


・最終的に債務者のおじさんは自殺してしまう(認知症の母を殺して、自分も死を選んでしまう)
のがわかった時にキビマキが
「お前ら絶対ぇ天国いけねぇ」って言う

 

個人的に闇金ドッグス5の裏テーマ
忠臣にとって、この世は地獄ではないのか

 

(もしかしたら母親に捨てられた時から、この世は地獄なのかもしれない
ガチウルで西口の兄貴が、母親が組に履歴書持ってくるなんて普通じゃねえって言われた時の
忠臣の顔は明に傷ついている顔だったのを見ると、自分で望んで組に入ったんじゃない
兄貴を弾いて、その贖いのために
やりたくもない仕事を(売春の斡旋や他
しながら、ただ夢だけを追ってたんだろうか
そして今も、生きるためだけにやりたくもない闇金やってるとしたら)

 

この世は、忠臣にとって地獄であり

そして、鬼は忠臣を鬼と見る人間

 

シリアスパートのあとに

ギャグパート挟んでくるの闇金ドッグスらしいというか(本編のメインストーリーと共に、司の借金編も同時進行してるんですけど)
司は借金しては離婚し借金しては離婚を繰り返して姓を変える事で返済を免れていた訳ですが
逆に今現在の籍に入ってる書類上は司の奥さんが借金を返済せず踏み倒しており旦那の司が返済しないといけない状況に


いつも通り離婚すればなんとかなると
忠臣に言われ、現妻に電話するも出てくれない
それを嘆くも
忠臣に、泣き落とせとブチ切れられ


奥さんを泣き落とすんですけど離婚届に判もらえない
奥さんも借金返せないっていう
そして書類上は奥さんなので酷い事言えない司(そういうところ惚れてまうぞ)


そこに、おじさんが返せない借金と合わせて
取れるところから取ろうとする

 


結局は、騙されてる人(おじさん)を見捨てる事が出来ないし司の借金を放ってはおけない忠臣
(忠臣はそういう人間なんだけど、本人は思っていなさそうだが)


ほんと、皆さま配信で満足せずに円盤買って
むしろ全巻、在庫切れにして再プレスと続編架け橋にしたいと呼びかけたい人間なんですけど(ガチバンと闇ド1だけレンタル落ちしか見つけれない何故だ)


メイキングで、笑ってはいけない闇金ドッグス第二弾が開催されており(2人とも失礼だぞ、でもこっちも必死で堪えている2人見ると笑ってしまう私も失礼なのだが)
キビマキと忠臣が司の奥さんを見て
あまりにも女芸人さん過ぎる容姿なので
自分が提案した美人局作戦を諦めそうになってる忠臣なんだが
キビマキ役の副島淳さんも、あまりに必死に笑わないようにした結果台詞が飛び
更にいくら、忠臣になってても笑ってしまう裕貴くん(めっちゃ自分の身体叩いてたし、痛かろう)
笑わない、玄徳くん凄いなって言う後ろ姿だけで目の前にしてないからなのか
本編は笑わないように必死の凍りついた忠臣が使われているの
ドン底のシリアスに対するご褒美かよ!!


そして針の穴に糸を通す作戦は
失敗に終わり
「忠臣さん!!針の穴に糸通りませんでしたぁ!」
っていう司、もう忠臣をいかに信頼してるかわかるよね(忠臣の飴と鞭具合もすごいんですけど、司がおじさんに利息の返済待ってあげようとした時と比べて甘い)
そんな惨敗の報告に爆笑する忠臣(司のせいじゃないもんね)、笑ってしまってすぐに真顔になるのすごく気になった(本性が出てしまった忠臣)


そして司に助言する
「落ち度がない奴なんていねぇ。
とことん、ひっついてみろ」

このやりとり、忠臣は完全に闇金ではなく探偵業の人間である
組長の時にも部下に密偵させたりしてたのかな
(超楽しそうに見えるのよね、失敗した針の穴に糸を通す(美人局)作戦提案したの忠臣だしな

「女で落ちない男はいねぇ」

っていう忠臣さん、貴方も男ですが貴方も含まれているんですか!!

忠臣というキャラクター非常に奥が深い
(違法的な意味でジョブのエキスパートかって思うよね)


で、ラストに飛ぶんですけど
「俺がここまで追い込んだんですかね」に対して
忠臣「借金取りっぱぐれなくてよかったじゃねぇか」
っていう台詞は忠臣なりに元気付けたんだよね
この台詞聞いて優しそうな声のトーンだった(司がおじさん気にしてたのわかるし、この前のシーンでおっさんに金渡してきますって行って出てったのみると忠臣辛いよね)
キビマキがそれに
「お前ら絶対ぇ天国いけねぇ」
の後の
忠臣の台詞
「生きてようが死んでようが客は客だ」
というのは
字面では忠臣の冷酷さが強調されるけど
忠臣は誰に対してもフェア(平等)っていう事なんだよな(前半だいぶフェアかなって感じだったけども)
死んだって、借金をちゃらにはしないし
おじさんは死んだけど無駄死にではないと敬意を払っている様にも聞こえなくもない
(ただ忠臣には悪意はないし、追い込んだつもりもないのは事実で
そこは忠臣の根本が一般人から見たら到底理解出来ない部分はある)


https://spice.eplus.jp/articles/182691


裕貴くんのこの悪役についてのインタビューの部分


「悪いやつは、それを絶対悪いと思ってやってない正義だと思ったことが、結果的に生き方を間違えたから悪いことになってしまっている」
by山田裕貴

この裕貴くん解釈がな、忠臣見てると凄いひしひしと伝わるんですよね


「間違いだらけの生き方だとしても
正しい生き方なんてどこにあるのか」Mariaの歌詞

本当に忠臣なんだよね
どうしてどうしてなの、九十九ソングなのに私の脳内では忠臣に置き換わっちゃうの

 


忠臣にとっちゃ闇金やって
貸したやつに、取り立てるの
生きるための生活サイクルなんですよね
ただ「生きることに精一杯」Mariaの歌詞なんだよ
(忠臣の冷酷な取り立ては良心が欠落してる様に全編通して見えはするんだけど)


それを踏まえた上で
闇金ドッグス6に進むと


闇金ドッグス2で同じ境遇の司に出会い
「孤独の片隅、ふとした優しさを感じる
その時」Mariaの歌詞
だったと思うんですよね闇金ドッグス5まで
※Mariaの歌詞に忠臣の影を見過ぎな人間すぎて、ごめんなさい
闇金ドッグス6・7は
「僅かな不安がよぎってゆく」Mariaの歌詞ターンで


司も未奈美も、ただ素直な忠臣を
冷酷な人間と捉えている節があってだな
もう一言一言、忠臣にとって凄い刺さりまくる言葉を投げつけてくるわけで(忠臣の心めった刺し)
闇金ドッグス6は闇金ドッグス1に続き
忠臣のメンタルがけちょんけちょんに扱われるターンです


司と未奈美も
忠臣に寄り添っている様で
忠臣を軽蔑するシーンがなあってだな


傷ついてそうに見えるけど、ほとんど表情を変えない
目でじわじわ感情が表れる忠臣が見どころ
甘すぎるというか、豊田さんと同じく
過去の思い出達を前にしてU18の性的な意味でも精神的な意味でも年齢が退行してしまっている忠臣が見どこころ